黒澤尻見聞古記 63 長吉古錢ほり出のこと
2010.11.11 |Category …北上で、…
享保四年亥十一月十一日
中町長吉 古錢ほり出の事 四月八日さる時
一、享保五年庚子の四月八日之事、中町伊兵エ子長吉不勝手に付き古家井筒屋勘四郎に四貫五百文に先達而 拂申由承候。長吉事右屋敷へ家此度作り申に付壁土屋敷之内中くね近所にて取申所に何年以前埋め置候哉錢少々ほり出し申由、其節手傳人足は二郎、左兵エ子久兵エ、藤左エ門子清助、七之亟子勘兵エ此の者共其節かべ土取中に付錢ほり出し長吉方へ爰知申候由、右作事手傳人足共五十文づつ拾い取申候由、都合三貫文斗りふんじつ仕候由、長吉ほり出し候錢は拾貫文程可御座有と承候。則時長吉並組合久兵エ、興三郎呼申候て右之段巨細承り、其後拙者其所へ參見届申候。其巳後五月十七日右錢ほり出し近所土ほり申候へば、さんざん破れ候小かめ三つほり出申候由爲知申候。右かめ之内に何とも一切無御座より長吉咄承候其節□御代官は沖彌市右エ門樣筒作右エ門に御座候。