自然環境破壊
2009.01.19 |Category …北上で、…
確かに人と話していたり新聞の記事を見ていたりすると、そういう印象を受ける事がある。農業は人類が最も長期間に渡って行ってきた自然破壊である、というような内容の記事を見る事もある。それは事実だと私も賛同するが、農業やっている人は、きっと怒るよなぁ、ぜったい。
混同してはいけない。自然破壊だけど、環境破壊ではない。自然環境破壊は自然破壊とは違う。
「なんとか」環境とか言うときの環境は、「なんとか」と人間の関係を表しているのであって、自然と人間の関係の中で、自然を「破壊」して都合の良いように作り上げた環境の一つが農業なのである。
里山は自然ではなく、自然環境として、優れたものだ。この里山のようなものを作り上げていくのは米文化特有のものではなかろうか。米は連作が可能だから、米を作れる田んぼが出来ると、それを大事に守るからだ。環境を作り上げる事に敬意を払う。規模のでかいのが里山で、小さいのが庭園や盆栽ではないか。
一方麦文化では、連作障害を起こすから、使えなくなった土地の代わりの土地が必要で、次々に土地を得る必要があり、米文化ほど自分が手をつけた土地に執着が無い。その分、人の手の着いていない自然に対する畏敬が強いのではないか。
と、思う。根拠は希薄。
北上は当然、米文化である。だから、「水と緑の豊かな」というなら、当然、どんどん手を加えて環境を作り上げ、それを守っていくという思想が必要で、そういう作業は何十年何百年と必要だ。
展勝地や国見山の桜や、市内各地の清水をどうするのか、先人が作り上げた自然環境である。これを上手に維持・発展できなければ、それは単なる自然破壊で終わってしまう。
なんちって。